人生の三大質問

私たちが生まれてきた意味や生きる意味、仕事の意味について、インドなどの仏教圏での考え方が書かれた書物がありましたので一部を共有させて頂きます。

下記に「悟りから祈りへ」より抜粋しご紹介致します。

人生には三大質問があると言われています。
一つ目は、「あなたは何のために生まれてきたのですか?」
二つ目は、「あなたは何のために今生きているのですか?」
三つ目は、「あなたの仕事の目的は何ですか?」
この人生の三大質問に、日本人は即答できるでしょうか。
ところが、インド人ですと、子供に聞いても即答します。チベットの遊牧民の子でも即答します。

インド人が答えるであろう答えはこういうものです。「何のために生まれてきたのか」という問いに対しては、「前世に自分のしたことによって生まれてきた」と答えます。カルマの法則です。
それから「何のために生きているか」と問われると、「人は徳を積むために生きている」と答えます。「徳」はインド語でグナと言いますが、ミャンマーであれタイであれどこであれ、仏教圏では人は同じ答え方をします。
そして「仕事は何のためにやっているか」と問われると、「悟るためにやっている」と答えます。「悟るために」とは、自分が納得できる生き方を噛みしめるために、手応えのある生き方をするためにということです。
 
鈴木秀子 野口法蔵「悟りから祈りへ」(佼成出版社、2021年)