乳がんや婦人科がんによる浮腫の予防と改善ケア

がん治療後の体の思わぬ不調のひとつが浮腫(むくみ)です。
乳がんや婦人科がんの手術や放射線治療によってリンパの流れが滞り、腕や脚が腫れて重く感じることがあります。
浮腫の予防や改善のために日々のケアに「キャンサーヨガ」を取り入れてみましょう。

■ キャンサーヨガとは?

キャンサーヨガは、がん治療を経験した方のためリカバリーヨガです。

■ 浮腫にヨガがなぜ良いの?

  1. 筋肉を使うことでリンパの流れを助ける
    ヨガのやさしい動きは、筋肉のポンプ作用を促します。これによりリンパ液が流れやすくなり、むくみの軽減が期待できます。
  2. 深い呼吸で全身の循環を整える
    腹式呼吸や胸式呼吸は、横隔膜や肋骨まわりを動かし、体内循環を活発にします。これは内臓やリンパにも良い影響を与えます。
  3. リラクゼーションで自律神経を整える
    緊張が続くと、体がこわばって循環が悪くなりがちになります。ヨガで身体がほぐれると自然リンパの流れもスムーズになります。

■浮腫の予防・改善に役立つキャンサーヨガのポーズ

  1. 【脚を壁に上げるポーズ】壁に仰向けで寝て、お尻を壁に近づけ、脚をまっすぐ上げる(3〜5分キープ)
    脚のむくみ軽減・リラックス効果があります。
  2. 【キャット&カウ】四つ這いで背骨を動かす(ゆっくり5回ほど繰り返す)
    背骨を動かすことで、胸まわりやお腹のリンパを刺激することで肩の緊張を和らげ、上半身のむくみにも効果があります。

浮腫は見た目にはわかりにくく、周囲の方にも理解されにくいことがあります。しかし、正しい知識とケアで症状を軽減し、快適な生活を送ることが可能です。自分の体を大切にしながら、無理せずゆっくりと向き合っていきましょう。