【心と体の土台づくり】下半身を鍛えると、なぜ心が安定するの?

最近、生徒さんからこんなご相談をいただきました。
「なんだか気持ちが落ち着かない日が続くのですが、何かヨガで整えられますか?」と。

実は、心の安定と深く関わるのが「下半身の筋力」だと言われています。なぜ下半身の筋力を整えると心が落ち着いていくのか? というテーマでお届けします。

■ 下半身の筋力は「心の土台」
足腰や骨盤まわりの筋肉は、私たちの体の“土台”です。
ヨガではよく「地に足をつける」という言葉を使いますが、まさにこの下半身が安定することで、心にも“安心感”が生まれます。

特に、脚やお尻、骨盤まわりの大きな筋肉を動かすことで、「成長ホルモン」「テストステロン」(やる気を高めるホルモン)「セロトニン」(幸せホルモン)などの分泌が促され、気分の安定やストレス耐性の向上につながると、近年の研究でも注目されています。

■ 下半身の筋トレは「うつ・不安」にも効果あり
海外の研究では、スクワットなど下半身を中心に鍛える運動を続けることで、うつ症状や不安感が和らいだという報告も。
つまり、ただ筋肉を鍛えるだけでなく、心のケアにもなっているということなんですね。

■ 姿勢が整うと、気持ちも整う
下半身の筋力がつくと、骨盤が立ち、背骨が自然に伸びていきます。そうすると、不思議と呼吸も深まり、自信があるときのような姿勢になります。
私たちの脳は、姿勢と感情を連動させる性質があります。
つまり、姿勢が整えば、心も自然とポジティブに整いやすくなるのです。

■ ヨガで「整える」感覚を
ヨガのレッスンのあと、「なんだか気持ちが整った気がします」とおっしゃる方が多いです。それは、単に体をほぐしたからではなく、下半身を中心に「安心できる身体」をつくったからなのかもしれません。
ぐらつく時こそ、足元を見つめてみましょう。
しっかりと大地に根を下ろす感覚は、きっと心の軸も整えてくれます。