身体が硬いと死亡リスクが高まる?柔軟性と健康の深い関係
「身体が硬くても、日常生活に困らなければ大丈夫」と思っていませんか?
今回は、「身体の柔軟性と健康の関係」についてお伝えします。
中年男女3,139人を平均約13年間追跡した研究では、身体の柔軟性が低い人は、高い人に比べて
死亡リスクが「男性1.87倍」、「女性4.78倍」高いという結果が報告されました。
この研究では、身体の柔軟性を測る「Flexitest(フレキシテスト)」という方法が使われました。一般的な長座体前屈だけではなく、肩や股関節、膝、足首、体幹など、全身の20種類の動きを確認して柔軟性を評価します。つまり、前屈ができるかどうかだけではなく、全身の関節の動きやすさを調べたものです。
ただし、これは柔軟性と死亡リスクの「関連」を示したもので、身体が硬いことが直接の原因になると証明されたわけではありません。それでも、年齢とともに低下しやすい柔軟性を保つことは、健康づくりの大切な要素のひとつと考えられます。

■ストレッチは血管の健康にも役立つ
ストレッチというと、筋肉や関節を柔らかくするために行うイメージがありますが、近年では血管への効果も注目されているようです。
研究では、継続的なストレッチによって動脈の硬さが軽減し、血管内皮機能や血圧の改善につながる可能性が報告されています。
一度に無理をして身体を柔らかくしようとするのではなく、毎日少しずつ続けることが大切です。
■正しい方法で行うことが大切
薬を正しく服用することが大切なように、ストレッチも正しい知識を持って行う必要があります。
痛みを我慢して強く伸ばしたり、反動をつけたりすると、筋肉や関節を傷めることがあります。「痛いほど効く」のではなく、呼吸を続けられる心地よい範囲で行いましょう。
最近は、筋力トレーニングやランニングを習慣にする方も増えています。運動前は、いきなり強い静的ストレッチを行うのではなく、ウォーキングや関節を動かす動的ストレッチで身体を温めることがおすすめです。
ゆっくり伸ばす静的ストレッチは、運動後や日常のセルフケアとして取り入れるとよいでしょう。
■年齢に関係なく、今日からコツコツと
柔軟性は、若い方にもシニア世代にも大切です。
ヨガは呼吸に合わせて身体を動かすため、無理なく柔軟性を高めながら、筋力やバランス力も養うことができます。
大切なのは、人と比べることではありません。今の自分の身体の状態を知り、できる範囲で丁寧に動かすことです。
毎日の小さな積み重ねが、これからの動きやすさと健康につながっていきます。
※高血圧や心血管疾患、関節の痛みなどがある方は、医師に相談したうえで無理のない範囲で行いましょう。
【参考文献】

